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■ EDとサプリメント (2004年 08月 25日 01:46)
 横山博美氏は「サプリメントの使い方・選び方-疾患編 高血圧・ED」(薬局55(5)1879,2004) の中で、EDとサプリメントにつき次のような報告している。
 EDが加齢に伴い増加するのは事実であり、加齢により体力、気力の低下とともに男性ホルモンが低下することが主な原因である。最近、社会的なストレスの影響で、男性ホルモン(テストステロン)が急速に低下することによる男性更年期障害に伴うEDが問題になっている。男性更年期障害に伴うEDに対しては男性ホルモン補充療法やビタミンB群、亜鉛やセレンのミネラル補充療法が有効である。
 また、EDは生活習慣病の合併症として、血管系や神経系の変化により生ずる場合もある。原疾患である高血圧、糖尿病、高脂血症の治療や、体重を理想体重に近づける努力、運動療法のアドバイスや、過度の喫煙、アルコールの多飲に対しては適度の制限をする必要がある。前立腺肥大症や慢性前立腺炎のある症例では、原疾患の治療を優先すべきである。
 サプリメントによるED治療については、亜鉛、セレニウム(セレン)、L-アルギニン、ノコギリヤシ、西洋カボチャ(ペポカボチャ)、高麗人参、エゾウコギ(シベリアンジンセン)、トンカット・アリ、マカ、ビバマンなどが紹介されている。
■ HMG-CoA還元酵素阻害薬とコエンザイムQ10 (2004年 08月 24日 15:08)
 コエンザイムQ10(CoQ10)は、自らの生合成でまかなわれている。
岡本正志氏は「コエンザイムQ10の効能と将来展望」(クリニカル プラクティス23(6)549,2004)のなかで、CoQ10の生合成経路は、ファルネシルピロリン酸まではコレステロール生合成経路と共通するので、
アセチル-CoA→(アセトアセチル-CoA)→HMG-CoA →メバロン酸→イソペンテニルピロリン酸→ファルネシルピロリン酸 → → → CoQ10
コレステロール生合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)服用時には血清(漿)中のCoQ10値は低下し、生体は酸化ストレスに対する抵抗性も低くなる。さらに、スタチン服用時の重篤な副作用である横紋筋融解症の誘因に生体内CoQ10値の低下が関与していると考えられており、欧米諸国ではスタチン服用時にはCoQ10含有のサプリメントを併用することを推奨している、と紹介している。
■ 「医薬品」から「医薬部外品」への移行が認められた15製品群 (2004年 08月 24日 13:30)
 「医薬品」から「医薬部外品」への移行が認められた15製品群371品目が、7月末から一般小売店でも取り扱えるようになった。だが、「目玉」の風邪薬が含まれておらずコンビニの動きは鈍いと報道されている。
 今回、医薬品から医薬部外品に移行した15製品群371品目の内訳は、次の通り。
■健胃薬:10品目、■整腸薬:33品目、■消化薬:3品目、 ■健胃消化薬:16品目、■下剤:7品目、
■ビタミン含有保健薬:148品目、■カルシウム主薬製剤:16品目、■生薬主薬製剤:7品目、
■鼻づまり改善薬:10品目、■殺菌消毒薬:66品目、■しもやけ・あかぎれ用薬:17品目、■うがい薬:8品目
■コンタクトレンズ装着液:2品目、■いびき防止薬:2品目、■のどあれ薬:26品目、
 一般用医薬品によるものと考えられる有害事象については、厚労省が1998年から2002年度までの約950件を公表している。その薬効群別症例の内訳は、風邪薬:341件(36%)、解熱鎮痛薬150件(16%)、滋養強壮保健薬68件(7%)、鎮痛・鎮痒・収れん・消炎薬61件、漢方製剤50件(5%)、鼻炎用内服薬39件(4%)、眼科用薬37件(4%)、胃腸薬33件(4%)、その他171件(18%)と報告されている。
■ 慢性心不全治療におけるβ遮断薬 (2004年 08月 19日 15:43)

 心不全患者の心室壁では、心筋細胞の肥大化、間質におけるコラーゲン増殖などを特長とする「リモデリング」と呼ばれる変化がおこり、この状態を放置すると心筋細胞(心臓収縮に関与する筋肉組織)が減少し最後にはポンプとしての働きを果たさなくなることが知られています。
 この「リモデリング」の進行を抑制するACE阻害薬は、心不全患者の生存率を改善することが知られています。
 北風政史先生ら(国立循環器病センター)はグループ研究の結果から、β遮断薬が「リモデリング」を逆行(コラーゲンを減少)させるので、「リモデリング」のより進展していると考えられる重症心不全患者でβ遮断薬がよく効くのだと考えられる、と報告しています。
 (慢性心不全患者へのβ遮断薬の使用は、慢性心不全治療の経験が十分にある医師のもとで使用することとされています)
■ 世界アンチ・ドーピング規定 2004年禁止リストに関する国際基準について (2004年 08月 14日 14:06)
■競技会検査における禁止物質の種類
 S1 興奮剤、S2 麻薬性鎮痛剤、S3 カンナビノイド類(ハシシュ、マリファナなど)、S4 蛋白同化剤、S5 ペプチドホルモン、S6 β2作動薬、S7 抗エストロゲン作用薬、S8 隠蔽剤、S9 糖質コルチコイド類
■競技会検査における禁止方法
 M1 酸素運搬の促進(血液ドーピングなど)、M2 薬理学的・化学的・物理的操作、M3 遺伝子ドーピング、
■競技外検査における禁止物質と禁止方法
 禁止物質:S4、S5、S6、S7、S8 禁止方法:M1、M2、M3 
■特定競技において禁止される物質
 P1:アルコール、P2:β遮断薬、P3:利尿薬
■指定物質
 指定物質の使用目的が競技能力の強化でないことを競技者が立証できれば、規定に基づいて制裁措置が軽減される場合がある。S1、S3、S6、P3、S8、S9、P2、P1
■2004年監視プログラム
 禁止リストに掲載されていない物質のうち、誤用されやすく、競技における薬物乱用パターンを把握するためのモニター制度により、2004年監視プログラムにいられているもの
 興奮剤:(競技会検査のみ)カフェイン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピプラドール、プソイドエフェドリン、シネフリン
 麻薬性鎮痛薬:(競技会検査のみ)モルヒネ/コデイン比
詳細については、http://www.anti-doping.or.jp/code/index.html
■ 小児に禁忌とされている主な薬剤 (2004年 08月 13日 23:02)
小児に禁忌とされている主な薬剤(商品名・一般名)と禁忌内容が報告されている。 
 抗菌薬 ・・・・・キノロン系薬:ウイントマイロン、ドルコール
       ニューキノロン系薬:バクシダール、タリビッド、クラビット、フルマーク、スパラ、オゼックス、
ロメバクト、シプロキサン、メガロシン
           サルファ薬:サラゾピリン、エブトール、バクタ
 非ステロイド抗炎症薬     :インダシン、インフリー、ミリダシン、ランツジール
 抗リウマチ薬         :メタルカプターゼ、リドーラ、アザルフィジンEN、リマチル
 抗てんかん薬         :ダイアップ
 抗精神病薬          :ノバミン、コントミン・ウインタミン
 抗ヒスタミン薬        :アレルギン、ポララミン、ぺリアクチン
 抗アレルギー薬        :ベガ
 骨粗しょう症治療薬      :ダイドロネル
 腸疾患治療薬         :ロペミン
 皮膚科用剤          :ゲーベン
 感覚器用剤(血管収縮薬) :プリビナ、ナーベル、トーク、コールタイジン点鼻
中澤一純:クリニカル プラクティス 23(7)654,2004より
■ 商品名が類似しミスが発生しやすい薬剤 (2004年 08月 13日 21:54)
医療のIT化にともない、商品名類似による誤入力で、ミスが発生しやすい薬剤が紹介されている。
アイトロール錠⇔アロシトール錠、アスベリン錠⇔アスペノンカプセル、アデカット錠⇔アルタットカプセル、
アテレック錠⇔アロテック錠、アモバン錠⇔アモリンカプセル、アルマール錠⇔アマリール錠、
ウガロンカプセル⇔ウルグートカプセル、カルナクリンカプセル⇔カリクレイン錠、
ガスコン錠⇔ガスロンN錠、クラリス錠⇔クラリシッド錠、グリミクロン錠⇔グリチロン錠、
サクシン注⇔サクシゾン注、ジゴシン錠・散⇔ジギトキシン錠・散、セファメジンα注⇔セフメタゾン注、
セレネース錠⇔セレナ−ル錠、セレネース細粒⇔セルテクトドライシロップ、タキソール注⇔タキソテール注、
テオドール錠⇔テグレトール錠、テオドールG顆粒・ドライシロップ⇔テグレトール細粒、
トフラニール錠⇔トリプタノール錠、ノアルテンD錠⇔ノルバデックスD錠、
ノイロトロピン錠⇔ノイロビタン錠、ノルバスク錠⇔ノルバデックス錠、
プレドニン錠⇔プルゼニド錠、マイスリー錠⇔マイスタン錠、ムコダイン錠⇔ムコソルバン錠、
メテナリン錠⇔ウテメリン錠、レンドルミン錠⇔レボトミン錠
中澤一純:クリニカル プラクティス23(7)654,2004-7より

■ 病気予防に役立つプロバイオティクスについて (2004年 08月 13日 16:16)
 プロバイオティクスとは“宿主に保健効果を示す生きた微生物を含む食品”と定義されている。
 我が国では1990年より開始された「特定保健用食品制度」の創設により、有用なプロバイオティクスの供給が可能となり、健康増進に役立っている。
 プロバイオティクスの健康表示は、良好なヒト臨床試験の成績に基づいて示されているが、今後、ヒト試験が求められる健康表示についてはプロバイオティクスを用いた試験が必要であり、医学的・栄養学的に有用であると結論づけられるヒト試験法が提示され、それに基づいて試験が実施されることが極めて重要である、と報告されている。
すでに明らかにされているプロバイオティクスの機能および期待される機能
科学的に証明されている健康表示
(1)ロタウイルス下痢症の改善, (2)抗生物質誘導下痢症の改善, (3)ロタウイルス下痢症感染リスクの低減, (4)乳糖不耐症軽減, (5)乳児食餌性アレルギー症の軽減
ヒト試験が求められている試験研究
(1)アトピーの予防作用, (2)大腸ガン低減作用, (3)過敏性大腸炎および症状、クローン病・潰瘍性大腸炎の軽減, (4)Clostridium difficile下痢症の低減および栄養管理, (5)食餌性コレステロールの低減, (6)乳児および子供の呼吸器感染症の低減, (7)口腔内感染症の低減
辨野義己:日薬誌56(8)1009,2004より
■ 健康食品とゼラチン (2004年 08月 12日 11:16)
 βカロチン素材には、粉末化と、水に溶かした時に安定分散するという2つの目的で魚由来のゼラチンが使われているという。また、ビタミンEやDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)などの脂溶性健康食品素材にも安定化の目的でブタ由来ゼラチンなどが使われた素材があるという。
厚生労働省は2001年から、食物アレルギーを起こしやすい品目を「特定アレルギー食品」として定め、加工食品のパッケージに表示することを義務化あるいは、奨励している。この表示奨励品目の中にゼラチンが挙げられている。
 健康食品素材メーカーの間では、脂溶性健康食品素材のゼラチンを加工デンプンへの置換やゼラチンフリーへの技術開発が進められているという。
■ 葉酸のサプリメントを服用中の患者と妊婦に禁忌の医薬品 (2004年 08月 10日 16:00)
 葉酸が胎児の発育に必要なビタミンであることは広く知られている。このため、「妊婦に必要とされている健康食品」には葉酸を含有するものが少なくない。
 森千江子、大谷寿一、澤田康文らは、「健康食品・サプリメントを摂取している患者の処方チェック」(Pharmacy Today 17(2) 2,2004)において、次のような注意を述べています。
処方せんを持って来局される婦人で、薬局での服薬指導時に「葉酸を含有する健康食品」や「妊婦に必要とされている健康食品」の利用を知りえた場合は、処方せん薬に「妊婦または妊娠の可能性のある患者に禁忌の医薬品」が処方されていないかどうかをチェックする必要がある。
妊婦に必要とされている健康食品の例示
   商品名          製造・発売元              
アクティオ 葉酸400 アサヒフードアンドヘルスケア    
生絞り青汁 葉酸+鉄   パルAP
ピジョンサプリメント U411  ピジョン
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